Monthlyコロンブス 2003年 3月号増刊より
㈱イガデン
電気分解切り口に
環境修復に挑戦

イガデンは、電気分解を切り口に、水質浄化を中心とした装置、システムを開発する、〝環境修復ベンチャー〟だ。
もともとは検査・測定業務、同関連機器製造を仕事としていた。不良製品の発生原因を探り、製品化する事業からスタートし、家電の測定器などを製造、一方でシンガポールなどへの海外進出にも打って出た。だが、折からのアジア通貨危機で、事業は大きな打撃を受ける。再構築のターゲットに定めたのが、各種測定機器の開発で培った技術力を生かした、環境関連システムの開発だった。
冒頭に記したように、ベースとなる技術的は、電気分解。五十嵐武社長は「電気分解で水質浄化ができることは前々から知られてましたし、風呂の水の浄化程度の場所では、実際に使われていました。しかし、もっと水量の多い貯水槽とか工場排水、さらには湖などという現場では、〝効いた〟という実例は皆無に近かった。当社の装置はこれを可能にしたのです」と話す。
これまで電気式による処理ができなかった理由を「大量の水を処理しようとすれば、それ相応の電気を食うことと、すぐに電極が汚れて性能が劣化してしまうというデメリットがあったから。ひとことで言えば浄化能力が足りなかったのです」と五十嵐さんは説明する。
とはいえ、この能力不足は、関係者の誰もが「克服しがたいものだ」と認識していた。ウワサを聞きつけて「見学」に来る人たちも「みんなマユツバものだろうという顔をしている」(五十嵐さん)そうだ。
ところが、目の前で結果を見せつけられ、仰天。メンテナンスフリーと聞き、その場で成約することも、ままあるそうだ。
なぜそれが可能になったのか。「電源装置と電極にヒミツがあるんです。それ以上はちょっと・・・」(笑)

法規制も追い風に

同社が最初に開発したのは、「MICRO WATER SYSTEM」という高効率電気分解水処理装置。
この画期的な装置が自治体や大学などの目に止まり、共同研究の輪が広まっていく。
単なる水処理でだけでなく、湖沼の富栄養化で異常繁殖するアオコ(藻類)除去装置も開発。これが契機となって、水質改善が進まない地元茨城の、霞ヶ浦水質浄化プロジェクト(科学技術振興財団からの受託事業)にも参加した。従来、排水処理などで使用されているのは各種の薬品類。
電気分解システムによる浄化の最大のメリットは「無薬品化」が図れるということだ。このため、ユーザーには薬品からの切り替えを望む企業関係者などが多い。
国際基準・ISO取得が動機になっているケースも増えているという。
最近では、共同浴場などで問題化しているレジオレラ菌対策や、家畜糞尿処理向けの装置も開発、販売を始めた。
地下水や土壌汚染に加え、家畜糞尿に対しても厳しい排出規制が設けられる方向にある。同社の活躍の場は、ますます広がるだろう。
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